いつからかな、毎朝の日課をする様になってからかな？

店先に置いてあるコンテナや鉢に球根や種を植えて水をあげたり飼育をする様になって。

『おはようございます。』

気付けば知らない人でもお店の前を通る人達に朝の挨拶をするようになってた。

丁度その時間は市役所や会議所に勤めてる人達の通勤時間で沢山の人達がお店の前を通る。

朝から職場に向かう途中で皆さん忙しいはずなのにほとんどの方が挨拶を返してくれる。

それが何故か楽しくなってた。

中には向こうから先に挨拶をくれる方や凄く優しい笑顔で挨拶を返してくれる人も居る。

そんな笑顔に魅了されてしまうと言うか、うっとりしてしまう事もあって、ついつい次の一言も言ってしまう。

『行ってらっしゃい』

朝からのそんなやり取りが元気をあげて元気を貰う元気のエール交換見たいで嬉しい。

そして今日も１日頑張ろうって気持ちにもなる。

ウイルスの騒ぎがずっと続いてて暗いNEWSばかりだったから少しでも明るい話題が欲しくて柄にもなく花や植物なんかをお店の外観様に育て始めてみたけど改めて良かったって思う。

最初に植えたのは食材にも使えたらいいなって思って育てた大葉。

夏にはふさふさと紫蘇のいい香りがしてサラダやスパゲッティーやお魚やお肉と幅広く料理の飾り付けや調理の材料として使えた。

そしてもう１つ最初の頃に種を植えたキバナコスモス。

秋にはオレンジ色の綺麗な花が次々と順番に咲いて幾つかの穏やかな気持ちを与えてくれた。

こう言うのをマイナスイオンって言うのかな。

今はもう、その季節は過ぎてキバナコスモスは枯れてしまったけど…

でも種を植えて育てて行く中で今までの自分とは全く違う考えられない事を自分はしてた。

ある日の出来事。

前夜が凄い強風だった次の朝。

いつもの様に花にお水をあげていると幾つかの咲いている花の中の1本が折れて倒れてた。

それは蕾が未だ付いてるのに茎から先が折れてしまってて哀れで無念な姿。

多分もっと前の自分だったらそんな事すら気付か無かったと思う、てか植物すら育ててなかった。

それは今の騒ぎがあったから始めた事。

色んな事がいっぱいあって忙しかったり慌ててたりしてるとそんな小さな事なんて気にもしなかったけど心に余裕がある、暇があったから気が付いたんだと思う。

とにかくそれを何とかしょうと少し調べて花切狭で折れた先を丁寧に切り取りお水の入ったグラスに買って来たフラワーフードを入れて初心者なりに切り花治療。

どうなるのかなって心配しながら、その日の翌日に様子を見たら見事に蕾が開いてた。

それは小学校の低学年の頃に皆で植えたアサガオが初めて眼を出して嬉しかった時の事を思い出させてくれた。

それと同時に折れても頑張って何とか咲こうとする蕾を自分にも重ねて見た(笑)

単純なだけかもしれないけどほんのちょっとした事で気持ちも行動も変わる。

そんな些細な事が積み重なって自分が良い方向に向かってる気持ちにもなる。

そして今はもう、違う球根を植えたのが新しく眼を出し始めてた。

春はもうそこまで来てる。

何が咲くかは開花するまでのお楽しみ。